皆さんの住宅はオール電化を導入されていますか?
そもそもオール電化と言われるようになったのは、2002年頃に当時では考えられなかった効率の良い「電気式給湯器のエコキュート」が登場したことにより、IHクッキングヒーターと組み合わせて、電力会社の優遇プランを合わせたものが始まりました。
これがオール電化の始まりだと言われています。
オール電化では、ガス代がかからずに電気のみを使うので安全性も高く、検討されている方も多いことかと思います。
しかしオール電化にはメリットもありますが、デメリットも存在するんだとか。
もちろん、これから導入をする予定の方はしっかりとデメリットも知って、オール電化を有効的に活用したいですよね。
そこで今回は、
・オール電化ってなに?
・オール電化の特徴
・オール電化にするメリット
・オール電化にするデメリット
・オール電化はどんな人に向いているの?
・オール電化で電気代を節約する方法とは?
などについてご紹介させて頂きます。
この記事を読めば、オール電化にするために最低限知っておきたい知識、メリット・デメリットなど詳しい情報を知ることができますよ。
現在、オール電化を検討されている方は是非ご一読ください。
オール電化ってなに?
そもそも、オール電化とは何なのでしょうか?
オール電化を一言で言うと、空調や電気、給湯、調理などといった熱源を全て「電気」でまかなう住宅のことです。
住宅で必要になるエネルギーを全て電気でまかなうため、お風呂場や暖房、キッチンなどでガスを使う(プロパンガスや都市ガス)などを使わずに電気で対応するのが特徴です。
具体的には、キッチンのコンロや給湯器のガスを使わずにIHクッキングヒーターやエコキュートを使います。
他にも蓄熱ヒーターや床暖房などもオール電化に当てはまります。
オール電化住宅だと電気エネルギーのみを使うため、光熱費は電気代のみになります。
電気を効率的に活用できるようになれば、光熱費を削減できるのです。
オール電化の特徴は?
では、オール電化にはどのような特徴があるのでしょうか。
オール電化では、電気をエネルギーとする機器を使います。
これにより、ガスを使わずに生活を安定することが可能です。
ここでは、オール電化で使う機器のそれぞれの特徴をまとめていこうと思います。
IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターとは、火を使わずに磁力線に流した電流の熱によって鍋自体を熱くして調理をする機器のことを言います。
ガスコンロでは、直火によってフライパンを温めますので火災の発生するリスクもあります。
また他にもガス漏れやガス爆発などといった事故もありますが、IHクッキングヒーターは誘導加熱の原理を利用しているので安全性が高くなっています。
また天板がフラットになっているので簡単に拭き取ることができるのが魅力です。
エコキュート
エコキュートは「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」というのが正式名称です。
これは、ヒートポンプ技術によって空気の熱を使ってお湯を沸かす給湯システムです。
基本的には、電気代の安い夜間電力でお湯を沸かして、そのお湯を日中に効率良く使うので省エネで光熱費を抑えることができるのが魅力です。
またエコキュートではなく、電気温水器を使うご家庭もあります。
蓄熱暖房機
蓄熱暖房機とは電気代の安い夜間電力で躯体内の蓄熱体に熱を蓄えて、その熱で部屋を暖める暖房機器のことです。
輻射熱(ふくしゃねつ)によって優しく全体を温めることができ、また熱は自然に放出されることからエアコンやストーブのように電源をつけたりする必要もありません。
蓄熱暖房機を活用すれば蓄熱によって快適性の良い空間になるため、他の暖房機器を使わなくても済むので光熱費を抑えることができます。
ガスや灯油を使うものではなくエコキュートを使った床暖房や、夜間電力で熱を貯める蓄熱暖房機はオール電化に必須ですよ。
オール電化にするメリット
では、オール電化にすると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
いくつか見てみましょう。
光熱費を抑えることができる
キッチンでガスを使ったりストーブを使えば「ガス代」、エアコンや電気を使うと「電気代」が必要になるため光熱費はどうしても家庭の支出に欠かせませんよね…。
このように一般的な住宅の場合は、ガスや電気の基本料金をそれぞれ支払う必要があります。
しかし、オール電化では基本的に必要になるのは「電気料金のみ」です。
そのため、うまく活用することができれば光熱費を抑えることができるでしょう。
またオール電化では電気代が安い夜間電力を使って稼働するものも多いので、電気代も安くなる傾向があります。
基本料金を一本化できる
通常であれば、使っていなくても電気やガスの基本料金がかかってしまいますよね。
しかし、オール電化にしておけば電気のみの基本料金が必要になります。
これにより、基本料金を一本化できるので節約の効果があります。
ガス漏れによる火災や爆発などのリスクを減らせる
ガスを使っていると、ふとしたことで忘れてしまい火のつけっぱなしから火災が起きたり、ガス漏れから爆発などの大きな事故が起きてしまうこともあります。
特に小さなお子様がいる場合や、ご高齢の家族の方がいらっしゃるときには、気をつけていても不安を感じる方も少なくないでしょう。
そういったときにオール電化にしておけば、ガス漏れによる火災や爆発などのリスクを減らせるのがメリットです。
オール電化は基本的に火を使わず、電気だけのエネルギーでまかないます。
ガスや灯油は使わないので火災などの発生リスクが低く、安全性が高くなっています。
またオール電化で火災保険に入ると、火を使わない分、火災のリスクが低いと判断されるので割引を受けられるプランもありますのでお得ですよ。
お掃除がしやすい
日を使うコンロの周りはベタベタとして、汚れがなかなか取れませんよね…。
油を使った料理を良くする方は、頻繁にコンロをバラして細かく拭き取らなくてはいけないので面倒に感じてしまう方もいらっしゃることでしょう。
しかし、オール電化の場合はIHクッキングヒーターで料理をします。
IHクッキングヒーターは、凹凸が少なくサッと拭き取ることができるのがメリット。
コンロのように手間をかけずに、簡単にお掃除ができるのが嬉しいところでしょう。
万が一のときにライフラインを確保できる
台風や地震、大雨などで被災すると水が出なくなったりガスが使えないというトラブルに遭遇することも少なくありません。
ライフラインが止まってしまうと、いつ復旧するのか分からず生活が不安になってしまいますよね…。
災害時にはガスや水道に比べて、電気は復旧が早いと言われており、オール電化にしておくと、早めに復旧する可能性があります。
また、エコキュートや電気温水器を活用していれば非常用水として水が止まってしまっても残っている水を使うことができるのもメリット。
他にも太陽光発電システムや蓄電池を備えている家庭も多く、そういった場合はライフラインが止まってしまってもしばらくの間は電気を使うこともできます。
このように、いざというときのために、オール電化を検討する人もいます。
安くお湯が使える
オール電化を使っていると、安くお湯が使えるのがメリットです。
電気料金はそもそも、昼間が高く、夜間が安い傾向にあります。
この原理を使って、電気料金の安い夜間に電気温水器やエコキュートを使ってお湯を沸かします。
そしてお湯はタンクにためておき、日中にお湯を使う仕組みです。
これによって、昼間にお湯を沸かす必要がなく、またガス代もかからないので安くお湯を使うことができるのがメリットでしょう。
安く暖房が使える
前述のお湯と同じように、蓄熱暖房機も電気料金の安い夜間に熱をためておく仕組みになっています。
これは、蓄熱レンガを使って、夜間の間に熱をためておくことで、昼間にその熱をじんわりと発するので部屋が暖められる効果があります。
エアコンだと昼夜問わずに稼働させる必要がありますが、蓄熱暖房機を使えば昼間の電気を使わずに部屋を温めることができます。
オール電化にするデメリット
では、オール電化にすることにデメリットはあるのでしょうか。
いくつか見てみましょう。
導入費用が必要になる
蓄熱暖房機や、エコキュート、IHクッキングヒーターなどを導入するとなると、初期費用がかなりかかることがデメリットです。
一例として、エコキュートを見てみましょう。
エコキュートは5人家族くらいの370Lのものを購入したとすると本体が50万円、他の基礎工事費用、電気工事、水道関連工事費用などといった工事費用などで20万円程度必要になります。
その他の機器も導入するとなれば、トータルで60〜120万円程度は必要になることを把握しておかなくてはいけません。
しかし、導入後は光熱費を削減できますから将来性も考えて、総合的に判断してみてください。
ライフラインが全て使えなくなる可能性もある
オール電化は電気を使ってライフラインを確保しています。
そのため、ガスや水道が止まってしまっても復旧が早いと言われる電気にしておくのがメリットではあります。
しかし、災害などで停電が発生すると全ての機器の機能が停止してしまう可能性もあります。
そうなると、部屋を温める手段や料理をする手段がなくなってしまう場合も考えられます。
そういったときのためにも、蓄電池や太陽光発電システムを併用したり代替手段としてカセットコンロや石油ストーブを準備しておくのも大切でしょう。
使える調理器具に制限が出てくる
IHクッキングヒーターはガスのように直火での調理はできません。
また使える調理器具も専用のものにするために、IH対応のものを準備しなくてはいけないでしょう。
稀に騒音トラブルになる場合も…
エコキュートや電気温水器ではお湯を沸かすために、夜間電力を使います。
つまり、稼働するものも夜間ということになります。
エコキュートでヒートポンプユニットが作動するときなどには、機械音が若干発生するため、集合住宅に住んでいる場合には騒音トラブルになるケースもあります。
そういったことを避けるためにも、設置のときに場所をしっかりと考えておくことが大切です。
昼間の電気代が高くなる
オール電化では、電気料金の安い夜間に電気を使うために光熱費を抑えることができます。
もちろんプランも夜間電力に特化したものに変えたりとするために、もしも昼間に電気を使ってしまうと返って電気料金が高くなる可能性もあるのです。
例えばエコキュートでお湯切れが発生してしまったり、テレビやドライヤー、冷蔵庫など、日中から夕方にかけて使う可能性がある電気機器の頻度を増やすと電気代が割高に…。
そのため、夜間電力をどれだけうまく活用するかによって電気料金が左右されるでしょう。
調理方法にこだわる方には不向き
もしも直火料理にこだわりがあったり、火を使いたい場合にはオール電化はオススメできません。
オール電化では、IH用の調理器具しか使えず限定されるために調理方法にこだわる場合は不向きでしょう。
とは言っても、IH用の調理器具でプロが認める味を作ることもできますから、最近は製品がどんどん良いものになっています。
オール電化はどんな人に向いているの?
オール電化を検討している場合、「自分の家庭は向いているだろうか」と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そこでここでは、どのような人にオール電化が向いているのかについてまとめたいと思います。
オール電化が向いている家庭
・日中に使う電気が少ない人
・小さいお子様やご高齢の方がおり、安全性が高い住宅に住みたい人
・基本料金を一本化させたい人
・光熱費のランニングコストを下げたい人
・災害時に備えのある住宅に住みたい人
オール電化が向いていない家庭
・日中に電気をたくさん使う人
・お湯の使う量の増減が激しい人
・調理方法にこだわりがある人
・エコキュートの設置場所がない人
・まとまった初期費用がかけたくない人
オール電化で電気代を節約する方法とは?
オール電化でより有効的に電気代を抑えたいですよね。
そこでここでは、オール電化で電気代を節約する方法をまとめます。
エコキュートの使い方を考える
オール電化ではエコキュートを使う方が非常に多くなっています。
エコキュートには、省エネモードなどが搭載されており、うまく活用すれば電気代を抑えることができるでしょう。
また、日頃からエコキュートを使っていてお湯切れによって日中にお湯を沸き増しすることが多い場合には、夜間にお湯を多めに沸かしておくことで日中の電気代を抑えることができます。
蓄電池や太陽光発電システムを併用する
オール電化で電気代を節約するには、太陽光発電システムなどの併用もオススメです。
太陽光発電システムがあれば、昼間に電力をためることができ、それを蓄電池に貯めておくことができるようになります。
そして昼間に足りない電力は、蓄電池から補えば、電気代を抑えることができるでしょう。
また太陽光発電システムや蓄電池があれば、電気の自給自足ができるようになることや、停電時や災害時にも電気機器の使用ができるのが安心点ですね。
住宅の気密性や断熱性を高める
オール電化で電気代を抑えたい場合には、住宅の気密性や断熱性を高めるのも1つの方法。
住宅の断熱性が高められると、外気化の影響を受けにくくなることから熱効率が良くなります。
そうすると、冷暖房を稼働させたりせずに蓄熱暖房機だけでまかなうことができるので電気代を抑えられるでしょう。
また冷房や暖房を付ける場合にも、設定温度や風量を見直してみてくださいね。
初期費用を抑えたい方は、補助金も調べておこう
現在、オール電化を検討しており初期費用に頭を悩ましている場合には、補助金について調べてみましょう。
オール電化の設備機器に対して、自治体によっては補助金が出る場合もあります。
もしこれからオール電化を導入する場合には、事前に検索してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、
・オール電化ってなに?
・オール電化の特徴
・オール電化にするメリット
・オール電化にするデメリット
・オール電化はどんな人に向いているの?
・オール電化で電気代を節約する方法とは?
という情報についてご紹介させて頂きました。
オール電化とは、空調や電気、給湯、調理などといった熱源を全て「電気」でまかなう住宅のことです。
オール電化には多くのメリットがありますが、いくつかデメリットもるために代替え手段や太陽光発電システムなども併用して有効的に使えばより安心してお得に使うことができます。
実際に本当に自分の家庭にオール電化が最適かどうかを今回の記事で判断して、検討してみてくださいね。
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