電気温水器からエコキュートに交換する際の注意点

皆さんはご家庭でどのような給湯器を使っていますか？

電気給湯器には、電気温水器とエコキュートの2種類があります。

これまでに電気代が抑えられる電気温水器に魅力を感じて導入したものの、交換となるとより節約になるエコキュートも視野に入れることがあるかもしれません。

確かにエコキュートは月々の電気代を抑えることができ、交換する人も増えていますよね。

しかし、

・具体的には電気温水器とエコキュートの違いが分からない

・電気代以外にもメリットはあるのだろうか

・交換費用はどのくらいなのだろう

など、様々なことが気になりますよね。

近頃、電気温水器からエコキュートに交換する家庭が増えていますので電気代がどのくらい節約できるのか、他にはメリットがあるのかなどしっかりと踏まえてから交換したいことでしょう。

そこで今回は、

・電気温水器とエコキュートの違いとは？

・電気温水器からエコキュートに交換するメリットは？

・電気温水器からエコキュートに交換するデメリットは？

・電気温水器からエコキュートに交換する工事や手続きの流れとは？

・電気温水器からエコキュートに交換する費用はどのくらい？

・電気温水器からエコキュートに交換する際の注意点

・電気温水器からエコキュートに交換するときの選び方

などの情報についてご紹介させて頂きます。

この記事を読めば、電気温水器からエコキュートを導入するための最低限知っておきたい知識とメリットなどについて知ることができますよ。

もしも現在、電気温水器を使っていて寿命を迎えたり故障をした方でエコキュートへの交換を考えている方は参考にしてみてください。

電気温水器とエコキュートの違いとは？

電気温水器とエコキュートは、同じ電気を使ってお湯を沸かすシステムです。

どらちも電気の力でお湯を作ったり、電気料金の安い深夜の時間帯にお湯を沸かして貯湯タンクに貯めるのも仕組みは同じですよね。（貯湯式電気温水器の場合）

では、電気温水器とエコキュートにはどのような違いがあるのでしょうか。

大きな違いと役割を見てみましょう。

電気温水器とは

電気温水器とは、何なのでしょうか。

電気温水器は、電熱ヒーター（金属に電気を流し発熱させる）の熱と水の熱を交換してお湯を作る給湯器です。

電気温水器で沸かしたお湯は、普段の生活ど風呂場や台所などで使うことができます。

エコキュートとは

エコキュートは電熱ヒーターを使わずに、大気の熱を使ってヒートポンプ技術でお湯を作る電気給湯器です。

冷媒はフロンではなく、二酸化炭素を使っています。

エコキュートでは、大気中の熱でお湯を作ることから環境に優しいです。

電力のみで沸かす電気温水器と異なり、大気中の熱や太陽光発電などの活用もできるエコキュートの方が電気代を抑えることが可能です。

電気温水器とエコキュートでは、お湯の作り方が違う

電気温水器とエコキュートでは、電気を使ってお湯を作ります。

電気温水器の場合は電気を使ってヒーターを温め、水の入ったタンクを温めてお湯を作ります。

一方でエコキュートの場合は外気の熱を取り込んで、圧縮させるときに高温化させます。

そして、その熱を使ってお湯を作ります。

電気温水器とエコキュートでは、設置スペースが違う

電気温水器とエコキュートでは、設置スペースが異なります。

電気温水器の場合はヒーターに貯湯タンクが一体化しているのに比べ、エコキュートは2つのユニットで成り立っています。

貯湯タンクとヒートポンプユニットの2つの組み合わさったエコキュートは、ある程度のスペースが必要になります。

価格の相場

電気温水器はおよそ15〜40万円程度。

一方、エコキュートは30〜80万円程度になります。

初期費用はエコキュートのほうが必要になりますが、電気代の削減はエコキュートの方が見込めます。

電気温水器からエコキュートに交換するメリットは？

電気温水器からエコキュートに交換するには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

具体的に見てみましょう。

電気代が安くなる

電気温水器からエコキュートに交換する一番のメリットは、電気代が安くなるということ。

電気料金は深夜に使う方が割安なのですが、どちらもお湯を沸かすのは同じ時間帯です。

しかし、エコキュートは空気の熱を使って省エネルギーでお湯を沸かしているのでより効率が良くなっています。

大まかに説明するとすれば、

・電気温水器は1の電気エネルギーで1の熱エネルギーが作れる

・エコキュートは1の電気エネルギーで2の大気熱エネルギーを組み上げて3以上の熱エネルギーが作れる

という違いがあります。

つまり電気温水器と比べると1/3以上の消費電力でお湯を沸かすことができて効率が良いので、電気料金を抑えることができます。

エコキュートの寿命である10年程度で考えると電気温水器よりも70〜80万円程度もお得になるために、これから新しい給湯器に交換するならばエコキュートがオススメなのです。

省エネで環境に優しい

電気温水器からエコキュートに交換すると、地球温暖化など環境問題に貢献できるのもメリットです。

近頃の省エネに対する意識が高くなっていることから、オール電化に切り替える人も多くなっていますよね。

エコキュートは電気温水器と比較すると消費電力が1/3程度になっており、ガスも使わないのでCO2の削減もできます。

そのため省エネに対する意識の高まりに合わせて、エコキュートを導入するのもオススメです。

補助金が出る場合もある

実はエコキュートは省エネ性能が優れていることがら、政府や地方自治体で補助金を受けられる場合もあります。

国からの補助金制度は廃止されましたが、省エネ機器を対象に自治体ごとの補助金制度が1〜2万円程度出るので活用できます。

もしもエコキュートへの交換を検討している方は、住んでいる自治体のホームページなどをご確認ください。

エコキュートにはメリットが多い！

電気温水器をこれまで使ってきた人は、メリット・デメリットを感じてきたことでしょう。

電気温水器は、

・寿命が長い

・稼働音が静か

・1台でコンパクトに設置できる

ということはメリットだったと思います。

確かに寿命を比較しても、エコキュートは10〜15年程度なのに比べて電気温水器は20年程度なので長い期間使うことができます。

しかし、

・貯まったお湯を使い切ったあとは次のお湯を作るのに時間がかかる

・水圧が弱いため、家族人数が多いとお風呂などで不便に感じることがある

などというデメリットも存在しました。

そこで、気になるのがエコキュート。

エコキュートのメリットをざっくり挙げてみると

・電気料金の節約になる

・省エネで環境問題に貢献する

・補助金制度を受けられる可能性がある

・電気温水器の交換給湯器として人気になっている

などがあります。

これを踏まえても、電気料金の節約を目的にエコキュートへ交換される人が増えています。

実際に出荷台数もエコキュートの方が圧倒的に多くなっており、より種類も豊富になってきていますので総合的に見てもエコキュートに交換する方が良いでしょう。

電気温水器からエコキュートに交換する工事や手続きの流れとは？

電気温水器からエコキュートに交換する工事や手続きの流れは以下の通りです。

・現在ある電気温水器の取り外し、撤去

・エコキュート本体の搬入

・エコキュートの設置

・給水や給湯配管の接続

・風呂配管の接続

・電気配線の接続

・排水管の接続

・リモコンの取り付け、試運転

・電力会社への契約内容の更新、変更

現在ある電気温水器の取り外し、撤去

まずは現在ある電気温水器の取り外し、撤去します。

エコキュート本体の搬入

エコキュート本体の搬入します。

エコキュートの設置

新しいエコキュートを設置します。

給水や給湯配管の接続

エコキュートの設置後は、各種配管の接続工事を進めます。

電気温水器からエコキュートに交換する場合、配管などはそのまま再利用する場合が多いです。

風呂配管の接続

風呂配管を接続します。

電気配線の接続

電気配線を接続します。

排水管の接続

排水管を接続します。

リモコンの取り付け、試運転

リモコンの取り付けと試運転を行います。

リモコンの本体費用や、取り付け費用が別途発生することもあるので気をつけましょう。

電力会社への契約内容の更新、変更

エコキュートに変更したら、エコキュート専用のブレーカーを設置します。

また電力会社への契約内容の変更の手続きも必要です。

電気温水器からエコキュートに交換する費用はどのくらい？

電気温水器からエコキュートに交換するとき、気になるのって「費用」ですよね。

電気温水器からエコキュートに交換する際、

・エコキュートの本体

・業者に依頼する交換作業や工事費用

などが必要になります。

エコキュートはメーカーや機能、タンクの容量によっても相場は異なりますが大きければ大きいほど価格は高い傾向にあり「40〜80万円程度」で販売されています。

工事費用については15万円前後が相場です。

もしも追加工事や撤去などで別途発生する可能性もあるために、多めに考えておく方が良いでしょう。

詳しくご紹介します。

エコキュートの本体

もしも給湯器専門業者などから購入すると、メーカー価格よりも安くで購入できる場合もあります。

エコキュートは機能やメーカー、タンク容量などで価格は異なります。

もしも給湯専用タイプで容量も370Lだと20万程度に収まるでしょう。

一方でフルオートタイプで460Lくらいになってくると30〜70万円程度になります。

業者に依頼する交換作業や工事費用

工事費用については15万円前後が相場です。

詳しい内訳は以下の通りです。

・現在ある電気温水器の取り外し、撤去→1万円前後

・エコキュート本体の搬入と設置→3〜5万円程度

・配管の接続→3〜5万円程度

・リモコンの取り付け、試運転→1万円程度

・電力会社への契約内容の更新、変更→3万円程度

・その他（経費や駐車場代など）→1万円程度

またリモコンが別途1〜2万円程度必要になることもあるので気をつけましょう。

電気温水器からエコキュートに交換する際の注意点

電気温水器からエコキュートに交換する際の注意点をまとめます。

電気温水器よりも設置スペースが必要になる

エコキュートはヒートポンプと貯湯タンクの2つのユニットで作られていることから、電気温水器よりも広い設置スペースが必要です。

そのため、マンションや敷地が狭い場合は現地調査で設置が可能かどうか確認しておく必要があります。

専用のブレーカーが必要で、電力会社への契約内容の変更も必須

電気温水器からエコキュートに交換するには、エコキュートのためのブレーカーの取り付けが必要になります。

配管などは既設のものを再利用できますが、そのまま使えない設備は工事が必要になるので注意しましょう。

また、エコキュート設置後は電力会社への契約内容の変更も忘れないようにしてください。

入浴剤が使えないことなど（例外あり）、デメリットも把握する

入浴剤はエコキュートの配管を劣化させてしまう可能性があります。

それによりメーカーにより使ってはいけない入浴剤の種類も異なるために、エコキュートに交換する場合には事前によく確認しておきましょう。

具体的には、

・白濁色の入浴剤

・とろみがある入浴剤

・アルカリや硫黄を含む入浴剤

・塩や酸を含む入浴剤

・発泡成分のある入浴剤

などが、よく禁止されています。

最新機種などであれば、入浴剤が可能な製品もありますので購入前にチェックしてみてください。

電気温水器からエコキュートに交換するときの選び方

電気温水器からエコキュートに交換するとき、種類が多くて悩むこともあるでしょう。

そこでここでは、エコキュートを決める際に押さえておきたいポイントをいくつかまとめます。

容量は家族構成で考える

エコキュートはタンクの容量が非常に大切です。

もしも価格が安いからとタンク容量が小さいものにしてしまうと、すぐに湯切れを起こしてしまうなどのトラブルも起こりやすくなってしまいます。

そういったことを避けるためには家族人数にあったタンクを選ぶべきでしょう。

具体的には3〜5人程度ならば370L、4〜7人程度なら460Lと考えておくと良いです。

使用目的を考える

エコキュートにはオートタイプ、フルオートタイプ、給湯専用タイプなどがあります。

もしもお湯はりのみを自動でするならばオートタイプ、足し湯や保温などすべてを自動でしたいならばフルオートタイプを検討しましょう。

メーカーごとの特徴を知る

エコキュートはパナソニック、ダイキン、三菱電機、東芝、日立、コロナなどの大手メーカーが販売しています。

一番のシェア率を誇るパナソニックはエコナビやぬくもりチャージなどの機能が人気です。

ダイキンの場合はマイクロバブル入浴などもあります。

このようにメーカーにより性能は様々ですから、特徴を把握して自分に合ったものを選びましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は、電気温水器からエコキュートに交換する際の注意点などの情報についてご紹介させて頂きました。

電気温水器よりもエコキュートの需要が高まる昨今。

故障や寿命をきっかけにエコキュートへの交換を検討される方も多いでしょう。

しかしエコキュートに交換するとなると設置や撤去、工事なども発生するためにしっかりと流れや費用を把握しておくことも大切。

もしもこれから、電気温水器からエコキュートへの交換を考えている場合には今回の記事を参考にしてみてくださいね。

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