エコキュートとは？仕組みと電気代が安い理由を徹底解説

「少しでも電気代を浮かせたい！」と考えるときに、エコキュートを検討される方も多いのではないでしょうか。

しかし「エコキュート」という言葉は聞いたことがあっても、

・エコキュートの仕組みが分からない

・エコキュートのメリットを知らない

・エコキュートだとどうして電気代が安くなるのか分からない

などと、具体的な仕組みや特徴、電気代が安くなる理由までは知らないという方がほとんどだと思います。

そこで今回は、初めてエコキュートを検討されている方へ向けてエコキュートの基礎知識から電気代が安いと言われる理由までを徹底的に解説したいと思います。

この記事を読めば、エコキュートの良さや安さの秘訣を理解することができますよ。

そもそもエコキュートとは？

そもそもエコキュートとは何なのでしょうか。

名前しか知らないという方が多い一方で、電気代を安くしたいということを一度は考えたことがある方は「安い電気代でお湯が作れる何か」ということは知っている人もいらっしゃるようです。

エコキュートは一言で言えば、省エネ効果が高くて設置すると電気代がくなる家庭用給湯システムのこと。

これはエコロジーの「エコ」と給湯をもじった「キュート」を合わせて「エコキュート」と呼ばれるようになりました。

正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」と言い、ヒートポンプ技術によって空気の熱を使ってお湯沸かすことです。

（ヒートポンプ技術:空気中の熱を集めて吸収し、それを圧縮して移動できるようにする技術のこと。）

また冷媒はフロンではなくCO2（二酸化炭素）を使っています。

エコキュートは、

・安い夜間電力で効率よくお湯が沸かせる

・ガス給湯器よりも安くなる

・省エネ効果が高い

として、注目をされているのです。

エコキュートの特徴

エコキュートは空気の熱でお湯を沸かす電気給湯機。

では、エコキュートにはどのような特徴があるのでしょうか。

それぞれ見てみましょう。

費用が安い

エコキュートは安い夜間電力で、夜の間にタンクに水を沸かします。

そしてそのお湯を日中に使うので、お湯が安くなるという特徴があります。

また、エコキュートはヒーターで加熱せずにヒートポンプで大気の熱を圧縮します。

つまり、少ない電力でお湯を作るので費用を安くすることができるのです。

環境に優しい

エコキュートは大気の熱を使ってお湯を作ります。

私たちの暮らす家庭では、電気を発電するために多くのCO2を排出しています。

これは地球温暖化へ悪影響があるということ。

しかし、エコキュートでは電力の消費量を減らすことができるのでCO2排出量がグンと減らせるのも魅力の1つでしょう。

電力のピークシフトに貢献

私たちが暮らす生活では多くの電力を昼間の時間帯に使っています。

しかしエコキュートの場合は使っている電力が少ない夜の時間帯にシフトさせて（ピークシフト）使う電力を平準化させることが可能です。

エコキュートの仕組み

エコキュートは「安い電気代でお湯が作れる機械」とは分かっていても、具体的な仕組みは分からないという方も多いと思います。

エコキュートの仕組みは大きく分けて

・ヒートポンプ

・貯湯タンク

からできています。

ヒートポンプはエアコンでも使われている技術と同じように外の熱を吸収する機械です。

エコキュートの場合、ファンを回転させて外の熱を取り込み、冷媒を圧縮させることで90度程度の熱いお湯を作り出します。

そして沸かしたお湯を熱交換機器を介してタンクの水を温めて、冷媒を膨張弁で膨張させて低温にし、貯めておくのが貯湯タンクです。

つまりエコキュートは空気の熱を圧縮してお湯を作り出し、タンクに貯めておくという仕組みになっているのです。

これがあればお風呂を沸かしたり追い焚きするだけでなく、台所や洗面台などでお湯を使うことも可能です。

エコキュートとガス給湯器の違いは？

エコキュートは前述の通り、ヒートポンプ技術によって空気の熱を使ってお湯沸かします。

一方でガス給湯器はガスを燃焼させて配管を熱くして、発生する熱に水を通してお湯として使っています。

つまり、エコキュートとガス給湯器の一番の違いは「お湯の作り方」が異なるということ。

また他にも以下のような違いが挙げられます。

電気代

エコキュートとガス給湯器を比較すると、圧倒的にエコキュートの方が電気代が安くなります。

今後毎日使い続けることを考えれば電気代には着目してどちらにするか決めたいですね。

安全面

ガス給湯器の場合はガスを使うために何らかのトラブルがあると引火して火災が起きてしまうという恐れがあります。

一方でエコキュートはヒートポンプ技術によって空気の熱を使ってお湯沸かしますので、ガスは使わず火災の心配もありません。

他にもガス管は破裂したり停電時に使えなくなってしまいますが、エコキュートはタンク内にお湯があれば使い続けることが可能です。

寿命

エコキュートとガス給湯器を比較すると、エコキュートの方が使用期間は長くなっています。

もちろんメンテナンスや使い方にもよりますが、きちんとしたエコキュート選びをしていれば確実にガス給湯器より長期間使い続けられるでしょう。

補助金

実はエコキュートは省エネ性能が優れていることがら、政府や地方自治体で補助金を受けられる場合もあります。

住んでいる自治体により補助金額や補助内容は異なりますが、サポートがある方が購入意欲も湧きますね。

エコキュートがお得なところ！メリットについて

では、エコキュートにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

いくつかご紹介したいと思います。

光熱費が圧倒的に安くなる

エコキュートはお湯を作るための「光熱費」が安くなることが一番のメリットです。

エコキュートは「光熱費を抑えられるから」という理由で多くの方が購入されています。

エコキュートは夜間電力でうまく電気代を抑えることができるので、一気に安くなるのです。

また電気でお湯を作ることからガス代もかからなくなります。

詳しい理由については次項の「エコキュートの電気代が安いと言われる理由」でご紹介しますね。

地球環境に優しい

エコキュートは再生可能な大気中の熱と電気でお湯を作りますから、二酸化炭素の排出量が減ります。

環境へ優しく、地球温暖化防止にも貢献することも嬉しい点でしょう。

またHome Energy Management System（HEMS:ホームエネルギーマネジメントシステム）にも対応しておりエネルギーが見える化でき、電気設備をコントロールできる管理システムでより節約しやすくなることもメリットです。

災害時にも使える

地震などの災害でガスが止まってしまって

・お風呂に入れない

・お湯が使えない

などと不便な思いをされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

エコキュートの場合は電気や水が止まってしまったとしても貯湯タンク内にお湯があれば、断水時にも非常用水栓から水やお湯を取り出すことができます。

補助金でお得に購入できる

前述にも触れましたが、エコキュートは自治体から補助金が出ることがあります。

住んでいる自治体により異なりますので、ホームページなどでご確認ください。

エコキュートの電気代が安いと言われる理由

エコキュートを検討していてネットなどで調べていると、

・エコキュートにすると電気代が安くなる

・光熱費を抑えられる

という文言を多く見受けますよね。

では、どうしてエコキュートの電気代が安いと言われるのでしょうか。

その理由は、

・お湯を作るコストを減らすから

・電気料金プランが変わるから

の2つ。

それぞれ具体的にご紹介したいと思います。

お湯を作るコストを減らすから

・ガス給湯器

・電気温水器

・灯油給湯器

・エコキュート

など、お湯を作り出すものは様々ですがこの中でもダントツにランニングコストを減らせるのがエコキュート。

どうして同じお湯なのにランニングコストが異なるかと言うと、お湯の作り方が違うから。

エコキュートは大気中の熱と電気を使ってお湯を沸かします。

電気は空気を圧縮するコンプレッサーを稼働させるのに使います。

一方で電気温水器は金属に電気を流したり、ガス給湯器はガスを使う…などのようにエネルギーを生み出す効率も悪いのが現状です。

1つの電気エネルギーで1つの熱エネルギーを生み出すのではなく、1つの電気エネルギーだけで3以上の熱エネルギーを生み出すことができるのはエコキュートだけにできること。

つまり最も電気代を抑えることができるのは、お湯を作るコストを減らすことができるエコキュートです。

電気料金プランが変わるから

エコキュートでは、電気料金プランが変わるので電気代が安くなります。

電気料金のプランはほとんどのご家庭が　「従量電灯B」や「従量電灯C」などを契約されています。

毎月契約している電気会社から「ご利用電気料金のお知らせ」を見ると契約が記載されているのでお分かりかと思います。

この契約は電気を使う量に応じて課金されるタイプの電気料金プランで、どこの電気会社も多く採用しています。

この電気料金は1〜3段階に料金が分かれており、3段階料金制度と呼ばれています。

これは使う電気使用量が多ければ多いほど、電気代の1kwh単価が上がる仕組みです。

一方でエコキュートを使うと、この電気料金プランを変更することになります。

具体的には

・エコキュート

・蓄熱暖房器

・蓄熱床暖房

・電気温水器

などの「夜間蓄熱式機器」を使っている家庭のみが「季節別時間帯別電灯契約」を契約することができます。

この契約は昼間は割高にはなってしまいますが、夜間の電気代が大幅に減らされる契約です。

つまり、エコキュートであれば夜間に電気代が安くなる料金プランで安い時間帯にお湯を沸かして日中に使うので電気代を安くすることができるのです。

エコキュートをお得に使うためには、お湯を不足させたり余ることがないように考えて夜の間に用意することが大切です。

お湯の使い方などに合わせて対策すればエコキュートで光熱費を抑えて使うことができますよ。

季節別時間帯別電灯契約をするときのコツ

季節別時間帯別電灯契約は、昼間は割高にはなってしまいますが、夜間の電気代が大幅に減らされる契約です。

ですから、エコキュートだけでなくより電気代などを節約したいならば

・コンセントは日中抜いておく

・スマホの充電は夜にする

・炊飯器は朝の炊きあがりにする

などということも行ってみてください。

日中に電気を使わずに、深夜の安い時間帯で電気を使えばより昼間の電気使用量が軽減されます。

光熱費が削減したい！という場合には、併せて活用してみてくださいね。

エコキュートがオススメなのはこんな人！

エコキュートがオススメなのはズバリ「電気代を安くしたい人」です。

エコキュートは安い時間帯にお湯を作って日中に使うことで、節約することができます。

家族が多くてお湯をたくさん使う人は夜の間に貯めておけば、日中にお得に使えるでしょう。

また共働きで帰りが遅い人もエコキュートを設置し、電気料金プランを見直すと節約できるかも。

エコキュートは省エネにもなり、非常時の生活水として使ったり、電気代もお安くなるなど良いことばかりなので是非検討したいですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、

・エコキュートとは

・エコキュートの特徴や仕組み

・エコキュートとガス給湯器の違い

・エコキュートのメリット

・エコキュートが安いと言われる理由

・季節別時間帯別電灯契約をするときのコツ

・エコキュートがオススメな人

などの情報についてご紹介させて頂きました。

「エコキュートって何だろう」「なんでエコキュートが安いのだろうか？」と疑問を抱いていた方も、この記事でエコキュートの基礎知識を学べたかと思います。

もしこれからエコキュートを設置しようかと検討されている方は是非参考にしてくださいね。

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