電気自動車を家庭用蓄電池として使う?トライブリッドについて徹底解説

電気自動車を家庭用蓄電池として使う?トライブリッドについて徹底解説

太陽光発電システムや家庭用蓄電池、電気事業という言葉はそれぞれ聞き馴染みがありますが「トライブリット」についてはまだ知らない人も多いのではないでしょうか。

こちらは、2018年3月にニチコン株式会社が家庭用蓄電池と電気自動車を組み合わせた蓄電システムを発表したことで新たなエネルギー活用ができるようになった技術。

ただ太陽光発電システム、家庭用蓄電池を単体で活用するよりも3つを導入すれば賢く連携することができると人気が出てきています。

 

2019年問題に直面する方が多い中、家庭用蓄電池と電気自動車を使った蓄電システムは新たな技術の革新と言っても過言ではありません。

 

しかし、まだトライブリットについて詳しくない場合

・トライブリットの仕組みが分からない

・トライブリットは自分の自宅に向いているのか

・そもそもトライブリットとは何なのか

などと悩まれる方もいらっしゃると思います。

 

そこで今回は、

・2019年問題が増えている

・トライブリッドとは?

・トライブリットのそれぞれの仕組みと役割

・トライブリッドのメリット

・トライブリッドのデメリット

・トライブリッドがオススメな人

・トライブリッドを賢く導入するには?

などという情報についてご紹介させて頂きます。

 

この記事を読めば、トライブリットの最低限知っておきたい知識と導入を考えている方に役立つ情報を知ることができますよ。

 

2019年問題が増えている

住宅街を歩いていると、屋根に太陽光発電パネルを搭載した住宅を見かけることがありますよね。

太陽光発電システムを搭載した戸数は2016年までで200万戸を超えており、多くの方が利用しています。

 

太陽光発電システムを搭載している家庭は、

・自宅で電気を使う

・家庭用蓄電池に電気を貯めて夜間に使う

などといった方法が現在は主流になっています。

 

しかし、これまでは余剰電力は大手の電力会社に買い取ってもらう「売電」によって収入を得る人も多くいました。

 

これは太陽光発電システムなどで発電された再生可能エネルギーで作られた電気を電力会社が買い取る「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」があるため。

 

そもそも固定価格買取制度(FIT)とは何なのでしょうか。

FIT(フィット)は「Feed in Tariff」のことで「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことを指します。

・太陽光発電

・水力発電

・風力発電

・地熱発電

・バイオマス発電

などといった再生可能エネルギーによる発電を目的とした制度で2012年に始まりました。

 

この制度では太陽光発電などで発電した電気を、関西電力や東京電力などといった電力会社が一定期間、決まった額で買い取ることを義務付けています。

 

電力会社は再生可能エネルギーで発電した電気を買い取るのですが、私たち電気利用者が通常に電気を使うときに支払う「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」によって一部がまかなわれていることから比較的高い額で買い取ってもらえるのです。

 

太陽光発電システムを設置した場合、

・太陽光発電システムで発電した電力の一部を電力会社に買い取ってもらえる

・FITの開始から10年間のみ、市場価格よりも高値で余剰電力を買い取ってもらえる

という特徴があります。

 

FIT開始から10年間の期限があるため、2009年に始まったFITが終わる設備が出だしたのが「2019年」です。

固定買取制度の終わりを迎える卒FITになると余剰電力は、1kWhあたり8円程度でしか買い取ってもらえず、売電収入は80%程度減少してしまいます。

 

太陽光発電システムの寿命がまだあるのにせっかく作った電気の行き場がないという問題を抱える人は多くおり、そんな方に知って頂きたいのが「トライブリット」のこと。

 

現在の日本はコロナの影響やウクライナ情勢によって原油価格が高騰するなど電気代は上がっており、電力会社から電気を買うよりも太陽光発電システムで自分で電気を作り出すという節約意識が高まりつつあります。

 

太陽光発電システムと家庭用蓄電池を用いた場合、蓄電した電気は自宅の電気機器に活用することはできましたが、電気自動車に利用はできませんでした。

しかしトライブリットがあれば電気自動車にも使うことができ「電気を無駄なく使う」というライフスタイルを実現できるようになったのです。

 

トライブリッドとは?

電力を賢く使ったシステムと言えば、

・太陽光発電システムで電気を作る

・太陽光発電システムと家庭用蓄電池を併用する

・電気を作ってお湯も作る家庭用燃料電池システムの活用

・家庭用燃料電池システムと家庭用蓄電池を併用する

・深夜電力を電気自動車(EV)に貯めて日中に使うビークルトゥーホーム(V2H)

・V2Hと太陽光発電システムを併用する

などが挙げられます。

 

V2Hという言葉をあまり知らない方もいらっしゃるかもしれません。

V2Hとは、「Vehicle to Home(車から家へ)」という意味があります。

電気自動車に貯めた電気を家に使うという考えのことをそのように呼びます。

 

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トライブリットでは、太陽光発電システムと電気自動車、家庭用蓄電池に必要なパワーコンディショナーを1つにした技術のこと。

電気を貯めたり使うことのできる家庭用蓄電池と電気自動車に柔軟に制御できることから(電気自動車も蓄電池の用途になる)、生活リズムや電気の使うライフスタイルに合わせて賢く連携し、電力を無駄なく使うことができるようになりました。

 

トライブリットがあれば、

・太陽光発電システムで電気を作って電化製品に使う

・太陽光発電システムを家庭用蓄電池に貯めて使う

・深夜電力で電気自動車に電力を供給する

・V2Hによって電気自動車へ電力を貯めたり使ったりする

という働きができるのです。

 

2019年を迎えてFITが終わり、売電収入がほぼなくなると残った電気は自宅で使い切る必要があります。

これを踏まえると太陽光発電システムで作った電気を貯めておく家庭用蓄電池が必需品となってきます。

 

これまで太陽光発電システムで電気を作ってもV2Hは電気を貯めたい日中に「家族が通勤でEVを使っていて自宅にない」ということが不評でした。

そこでV2Hにも家庭用蓄電池が必要という声が多く、トライブリットはその夢を叶えた家庭用蓄電池システムなのです。

 

太陽光発電システムで作った電気を貯めて、夜間や非常時にも貯めた電気を使うことができます。

トライブリットを導入すれば、自宅の電気だけでなく

・電気自動車

・電気とガソリンで走行するPHV

などとも組み合わせることが可能です。

 

トライブリットのそれぞれの仕組みと役割

トライブリットは太陽光発電システムと家庭用蓄電池、パワーコンディショナー、V2Hスタンドを組み合わせて使います。

それぞれの役割を見てみましょう。

 

太陽光発電システム

太陽光発電システムは、シリコン半導体などに太陽の光が当たると電気を作ることができます。

作られた電気は自宅の照明やテレビなどといった家電製品に使ったり、家庭用蓄電池に貯めておくことが可能です。

 

家庭用蓄電池

家庭用蓄電池は太陽光発電システムで作った電気を貯めることができます。

貯めた電気は電気料金の高い日中に使ったり、災害などで停電してしまったときの非常時に使うことができます。

 

トライブリットパワーコンディショナー

太陽光発電システムと家庭用蓄電池、V2Hシステムを1台で管理するのがトライブリットパワーコンディショナーです。

太陽光発電システムで作った電気を、家庭用蓄電池や電気自動車などに直流電流を交換電流に変換します。

つまり家庭用蓄電池や電気自動車を充電するときや、使うときの変換ロスを減らせるという特徴があるのです。

 

V2Hスタンド

V2Hスタンドは蓄えた電気を、住宅に供給することができます。

電気自動車の充電だけでなく、電気自動車から住宅への電気の供給ができるようになりました。

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これがあれば電気自動車を蓄電池のように活用することができ、太陽光発電システムで作った電気は車に蓄えておいて非常時に住宅に供給することが可能です。

 

トライブリッドのメリット

現在トライブリットの導入を検討している人は、メリットについて気になりますよね。

ここでは、トライブリットのメリットをまとめたいと思います。

 

電気自動車への充電が容易になりコストも削減できる

トライブリットを使っていないと電気自動車の電気は

・家庭用電源から充電する

・太陽光発電システムで作った電気で充電する

という2パターンでした。

しかしこの場合、家庭用電源からだと電気代がかかり、さらに夜間や雨天時に充電ができないというデメリットがありました。

これをトライブリットにすることで

・V2Hスタンドで充電する

・自宅の家庭用電源から充電する

・太陽光発電システムで作った電気で充電する

という方法での充電が可能に。

トライブリット蓄電システムがあれば、太陽光発電システムで作った電気を家庭用蓄電池に貯めて、それをV2Hを通して電気自動車への充電ができます。

これがあれば時間も気にせずに利用することができ、また太陽光発電システムで電気を作ればコストも0円なのがメリットです。

 

電気のロスをなくし無駄なく使える

トライブリットを使っていないと、太陽光発電システムで作った電気を電気自動車に充電させるのに3つのステップが必要です。

まずは、太陽光モジュールからパワーコンディショナーに移動させ、それを家庭用蓄電池に、そこから電気自動車と移動させるために電気の変換ロスが発生します。

異なるシステムで送電するとそれぞれにパワーコンディショナーが必要になり、さらに100%の電気が使えないので勿体ないですよね…。

これをトライブリットにすることで、電気のロスをなくし無駄なく使えることがメリット。

太陽光発電システムのパワーコンディショナー、家庭用蓄電池、V2H充電スタンドなどを1つのシステムで連携することで変換ロスを抑えて電気を賢く使えるようになります。

 

蓄電容量が大きい

蓄電用容量が小さいと、家電製品に限りが出たり長時間使えないことがデメリットです。

しかし家庭用蓄電池と電気自動車を蓄電池として連携すれば10kWh以上は蓄電することができます。

日産リーフeは蓄電容量が60kWhとなっており、蓄電池と合わせれば70kWh以上は確保できるようになります。

このように家庭用蓄電池と電気自動車を上手く組み合わせれば、蓄電池容量を増やせるのです。

70kWh以上貯めることができると、エアコンや冷蔵庫なども3〜4日以上は自家消費できるなので災害時の万が一のときも安心です。

 

災害などの停電時に活用できる

トライブリットを使っていない場合、災害で停電になった際は家庭用蓄電池により家電製品の電力を補います。

ですが家庭用蓄電池の容量が小さい場合や、蓄電が貯まっていないと長時間使えないので不便に感じてしまうこともあるかもしれません。

一方でトライブリットにすると電気自動車の蓄電池から、住宅に電気を供給することが可能です。

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つまり、家庭用蓄電池と電気自動車の2つを使って電気を供給できるのです。

 

幅広いライフスタイルに対応する

太陽光発電システムだけを導入している家庭でも、家庭用蓄電池を増設し、さらに家族が増えたら電気自動車を購入・買い替えをしてV2Hスタンドを追加するなど幅広いライフスタイルに対応することがメリットです。

新築ではないということや、既に太陽光発電システムを導入していて諦めている方でも対応することが安心点でしょう。

 

トライブリッドのデメリット

トライブリットを導入予定の方はデメリットについても知っておきましょう。

 

初期費用がかかる

トライブリットでは太陽光発電システムがある場合はトライブリットのみ、もしもない場合には太陽光発電システムか導入する必要があるために初期費用が高額になる傾向にありますり

しかし、国や自治体による補助金制度もありますので上手く活用して導入してみてください。

 

種類が少ない

トライブリット蓄電システムは徐々に種類が増えているものの、まだ製品が少ないところがデメリット。

ニチコンからは今年の7月に以前より性能のアップした新商品もありますので、そちらも検討してみてください。

 

トライブリッドがオススメな人

これからトライブリッドを導入しようと考えていても「自分に向いているのかどうか分からない」という方も多いと思います。

そこでここでは、トライブリッドがオススメな人をまとめます。

 

太陽光発電システムを考えている人

トライブリットは太陽光発電システムとの相性が良いです。

もしも現在、太陽光発電システムを検討している場合にはトライブリットの導入がオススメです。

 

太陽光発電システムを導入している人

既に太陽光発電システムを導入している場合、2019年問題に直面されている方も多いことでしょう。

家庭用蓄電池を導入している方がトライブリットを導入すれば、太陽光発電システムの余剰電力を蓄電池に蓄えて電気自動車を充電したり、電気自動車で電気を供給するなど無駄なく利用することができます。

 

電気自動車を持っている人

電気自動車に現在乗っている人は、太陽光発電システムの電力を電気自動車に充電したり、さらに電気自動車に貯まった電力を放電することができるようになります。

電気の無駄遣いがなくなるので、電気自動車を持っている方にもオススメです。

 

節電意識が高い人

現在、電気料金が高くて困っている方で節電をしたいならばトライブリットがオススメ。

太陽光発電システムの余剰電力を家庭用蓄電池に貯めておいたら、電気料金の高い昼間に使うことができます。

電気自動車も太陽光発電システムの余剰電力で充電すれば、節電効果が高くなるのでオススメ。

 

停電時の備えがしたい人

災害時などの停電に備えておきたい人は、トライブリットがオススメ。

家庭用蓄電池だけでは容量が小さいために、家電製品をどれほど使えるか不安がある方もいらっしゃるかもしれません。

そういった場合にはトライブリットを導入しましょう。

電気自動車を蓄電池として補うことができるので容量はさらに大きく、いざというときの備えとしても万全になるはずです。

 

トライブリッドを賢く導入するには?

トライブリットを導入予定の方は、

・まだ不安がある

・失敗したくない

など様々な思いがあるでしょう。

 

そこでここでは、トライブリッドを賢く導入する方法についてご紹介させて頂きます。

 

蓄電池容量をしっかり考える

これからトライブリットを導入する場合は、容量についてもしっかりと考えなくてはいけません。

トライブリットは様々なライフスタイルの変化に合わせて柔軟に対応しますので、まずは小さめの容量で導入して、足りない部分ができてきたら増設するのがオススメです。

 

対応車種を確認する

トライブリットのV2Hには対応車種があります。

例えば、

・日産自動車 新型・旧型(リーフ)

・日産自動車 e-NV200シリーズ

・日産自動車 アリアシリーズ

・日産自動車 サクラシリーズ

・三菱自動車 アウトランダーPHEV

・三菱自動車 i-MiEVシリーズ

・三菱自動車 minicab-MiEVシリーズ

などが挙げられます。

詳しい情報については、公式サイトなどから調べておくことが大切です。

もしも分からないときには、ニチコンの公式サイトで問い合わせるのが良いでしょう。

 

補助金を利用する

トライブリットは初期費用がかかることがデメリットですが、国や自治体の補助金制度を使うことで負担を軽減することができます。

自治体によりますが数十万円以上〜は補助金が出たりしますので、利用するだけでもお得に導入することができるはずです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事では、

・2019年問題が増えている

・トライブリッドとは?

・トライブリットのそれぞれの仕組みと役割

・トライブリッドのメリット

・トライブリッドのデメリット

・トライブリッドがオススメな人

・トライブリッドを賢く導入するには?

などトライブリットの情報について徹底解説させて頂きました。

トライブリットは、

・太陽光発電システム

・家電製品

・電気自動車

のパワーコンディショナーを1つにした技術のこと。

生活リズムに合わせて増設するなどできますから、太陽光発電システムがある方もない方も切り替えることが可能です。

トライブリットを賢く活用して無駄なく電気を使う暮らしへシフトしてみてくださいね。

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